この通説は、美容外科医だったマクスウェル・マルツが1960年の著書『Psycho-Cybernetics』で、手術後の患者が新しい顔に慣れるまでに「最低21日ほどかかる」と書いたことが出発点だと広く紹介されています。習慣の形成を測った実験ではなく、観察にもとづく感想でした。それがのちに「何でも21日で習慣になる」という形で独り歩きしました。
実際に習慣の定着を日々記録した研究では、自動的にできるまでの日数は中央値で約66日、長い人では8か月以上かかると推定されています。21日で終わりにすると、まだ意識的な努力が必要な時期にやめてしまうことになりかねません。
とはいえ21日が役に立たないわけではありません。最初の3週間を「試運転期間」と決めて小さな行動で始め、終わった時点で続け方を見直す、という区切りとしては使いやすい数字です。21日チャレンジに取り組むときも、その先に続きがあると考えておくと気持ちが楽になります。
【例】21日続けた時点で「もう身についた」と感じなくても、遅れているわけではありません。3週間目を終えたら、次の3週間も同じ小ささで続けると決めておくと、やめ時を迷いません。